脊柱管狭窄症と診断されたら、運動しない方がいい?

前回は、脊柱管狭窄症でよくみられる、
「歩くと脚がしびれたり痛くなる。でも少し休むとまた歩ける」
という症状についてお話ししました。
では、そんな症状があるとき、
「動かない方がいいのでは?」
「歩くと悪化するのでは?」
と不安になる方も多いと思います。
今回は、脊柱管狭窄症と運動についてお話しします。
痛いからといって、ずっと安静にする必要があるとは限りません
脚の痛みやしびれがあると、どうしても身体を動かすことが怖くなります。
もちろん、強い痛みやしびれを我慢して無理に歩いたり、無理な運動をする必要はありません。
ただ、
「痛いから、とにかく動かない」
という状態が長く続くと、別の問題が起こることがあります。
身体を動かさない期間が長くなると、
筋力が落ちる
体力が落ちる
身体を支える力が低下する
さらに歩くことがつらくなる
という悪循環につながることがあります。

大切なのは「動くか、休むか」の二択ではありません
脊柱管狭窄症では、
「歩いた方がいいのか」
「休んだ方がいいのか」
という二択で考えてしまいがちです。
でも、本当に大切なのは、
今の身体の状態で、どのくらいなら無理なく動けるのか
を見つけることです。
例えば、
長時間歩くと症状が出るのであれば、短い時間に分けて歩く。
立って行う運動がつらければ、座った姿勢や寝た姿勢から始める。
痛みやしびれが強く出る動きは避けながら、できる範囲で身体を動かす。
このように、その方の状態に合わせて運動を調整することが大切です。

「何をするか」より「どう動けているか」
ここで当院が大切にしていることがあります。
それは、
運動の種類だけを見るのではなく、その人がどう身体を使っているかを見ることです。
同じスクワットでも、
腰ばかりに負担がかかっている人もいれば、
股関節をうまく使えている人もいます。
同じ歩行でも、
身体を支えられている人もいれば、
一歩ごとに身体が大きく崩れてしまう人もいます。
そのため当院では、
姿勢
歩き方
股関節の動き
体幹の安定性
片脚で身体を支えられるか
などを確認しながら、その方に必要な運動を考えていきます。

無理に「たくさん歩く」必要はありません
脊柱管狭窄症というと、
「歩けなくならないように、たくさん歩かないと」
と思う方もいます。
ですが、痛みやしびれを強く我慢しながら歩き続けることが、必ずしも良いとは限りません。
大切なのは、
たくさん歩くことではなく、今の身体でできる範囲から少しずつ動ける量を増やしていくこと。
休みながらでも構いません。
短い時間でも構いません。
まずは、
「動いても大丈夫だった」
という経験を積み重ねていくことが大切です。

症状が強いときは、まず医療機関へ
一方で、
急に脚の力が入りにくくなった
排尿や排便の異常が出た
しびれや痛みが急激に悪化した
といった場合は、無理に運動をせず、医療機関へ相談してください。
脊柱管狭窄症は、人によって症状の程度も原因も異なります。
だからこそ、
「狭窄症だから、この運動」
と全員に同じことをするのではなく、一人ひとりの状態を確認することが大切です。

「歩ける身体」を少しずつ取り戻していく
脊柱管狭窄症と診断されると、
「もう歩けなくなるのではないか」
と不安になる方も少なくありません。
ですが、
できる範囲で身体を動かすこと。
身体の使い方を見直すこと。
少しずつ身体を支える力を取り戻すこと。
こうした積み重ねが、これからも自分の足で歩くためには大切です。
当院では、痛みのある場所だけでなく、姿勢や歩き方、身体の使い方まで確認し、その方に合った施術や運動をご提案しています。
「この先も、自分の足で歩きたい」
そう思っている方は、一人で悩まずご相談ください。
次回は、
「脊柱管狭窄症では、どんな運動から始めればいいの?」
についてお話しします。


