下肢静脈瘤は靴下✖️運動✖️靴内調整で予防

足の血管が浮き出て見えたり、だるさやむくみを感じたり…それはもしかしたら「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」かもしれません。今回は、下肢静脈瘤の症状や原因を解説し、日常生活でできる改善・予防策、特に「靴下」「靴調整」「運動」に焦点を当ててご紹介します

下肢静脈瘤ってどんな病気?主な症状と原因

下肢静脈瘤は、足の静脈にある弁(血液の逆流を防ぐ役割)がうまく機能しなくなり、血液が逆流して滞留することで静脈が拡張・蛇行してしまう病気です。

主な症状

  • 見た目の変化: 足の血管がコブのように浮き出たり、青く透けて見えたりする。クモの巣状や網目状に見えることもあります。
  • 足の不快感:
    • 足のむくみ(特に夕方以降)
    • 足のだるさ、重さ
    • 足がつりやすい(こむら返り)
    • 足のかゆみ
    • 足のほてり、熱感
    • 脚の痛み
  • 進行した場合: 皮膚の色素沈着(黒ずみ)、皮膚炎、潰瘍などが生じることもあります。

主な原因

下肢静脈瘤の原因は多岐にわたりますが、主に以下のようなものが挙げられます。

  • 遺伝的要因: 家族に下肢静脈瘤の方がいる場合、発症しやすい傾向があります。
  • 加齢: 年齢とともに血管の弾力性が失われ、弁の機能が低下しやすくなります。
  • 性別: 女性に多く見られ、妊娠・出産を経験した方に多いとされています。妊娠中はホルモンバランスの変化や子宮による圧迫が影響します。
  • 立ち仕事・座り仕事: 長時間同じ姿勢でいることで、重力の影響を受けやすく、足の血液が心臓に戻りにくくなります。
  • 肥満: 体重が増加することで、足の血管への負担が増します。
  • 便秘: 慢性的な便秘は、腹圧の上昇により足の静脈への負担を増加させることがあります。

参考引用:医療法人社団康静会 

日常生活でできる下肢静脈瘤の改善・予防策

下肢静脈瘤の改善・予防には、日常生活でのちょっとした工夫が非常に有効です。特に「靴下」「靴調整」「運動」は、自宅や職場で手軽に始められる重要なポイントです。

1. 靴下の活用

軽度の場合は膝下まである靴下がおすすめ

医療用の弾性ストッキングも良いのですが予防で使用するのであれば靴下でも良いですよ

nikoのおすすめは「ゆびのばソックスロング」が超おすすめです。

  • 履き方: 朝、起き上がって足がむくむ前に履くのが効果的です。しわにならないようにしっかり伸ばして着用してください。
  • 効果: むくみやだるさの軽減、進行の抑制に役立ちます。

2. 足に優しい靴調整

靴は、足の健康に大きく影響します。下肢静脈瘤の症状を悪化させないためにも、靴選びと調整は重要です。

  • ヒールの低い靴を選ぶ: 高すぎるヒールはふくらはぎの筋肉の動きを妨げ、血流を悪化させる可能性があります。3~5cm程度の適度なヒール、またはフラットな靴がおすすめです。
  • つま先にゆとりのある靴を選ぶ: つま先が締め付けられる靴は、血行を妨げることがあります。足の指が自由に動かせる程度のゆとりが必要です。
  • 足にフィットする靴を選ぶ: サイズが合っていない靴は、足に余計な負担をかけます。夕方、足がむくんだ状態で試着すると、よりフィットする靴を選びやすいでしょう。
  • クッション性のある中敷きを活用する: 地面からの衝撃を吸収し、足への負担を軽減します。

3. 適度な運動で血流促進

運動は、ふくらはぎの筋肉を動かすことで、足の血液を心臓に押し戻すポンプ作用を助けます。

  • ウォーキング: 1日30分程度のウォーキングは、ふくらはぎのポンプ機能を高めるのに最適です。無理のない範囲で継続しましょう。
  • 足首の運動: 座っている時や寝る前に、足首を回したり、つま先を上げ下げしたりする運動も効果的です。
    • 足首回し: 足首をゆっくりと大きく内側、外側に10回ずつ回します。
    • つま先立ち・かかと上げ: 椅子に座ったままでもできます。つま先を上げたり、かかとを上げたりを繰り返します。
  • ふくらはぎのストレッチ: ふくらはぎの筋肉を伸ばすストレッチも血流改善に役立ちます。

その他、日常生活で心がけたいこと

  • 長時間同じ姿勢を避ける: 立ちっぱなしや座りっぱなしの場合は、こまめに休憩を取り、足首を動かしたり、軽く歩いたりしましょう。
  • 足を高くして休む: 寝る時や休憩する時に、クッションなどを利用して足を心臓より少し高くすると、足にたまった血液が戻りやすくなります。
  • 冷やしすぎない: 足が冷えると血行が悪くなります。夏場でも冷房などで冷やしすぎないように注意しましょう。
  • バランスの取れた食事: 食物繊維を多く摂り、便秘を予防することも大切です。

最後に

下肢静脈瘤は、命に関わる病気ではありませんが、放置すると症状が悪化し、生活の質が低下することもあります。今回ご紹介した靴下・靴調整・運動は、ご自身で手軽に始められる改善・予防策です。

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